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自閉症スペクトラムの原因が遺伝だとしたら、夫婦関係は気まずくならないか

      2018/11/14

自閉症スペクトラム障がいが遺伝するかという問題について広く知られていることは、複数の遺伝子が互いに影響して起こる、ということです。

 

研究で明らかにされていること

 

数年前に発表された日本の大学の共同研究で、7番染色体上の領域にあるCADPS2遺伝子に原因があるのではないかということが、CADPS2遺伝子の改変マウスを用いた実験でわかりました。

 

改変マウスの実験結果を受けて、実際の自閉症患者の遺伝子を解析した結果、CADPS2遺伝子の塩基配列に異常があることがわかりました。

 

複数の大学がグループを形成し、協力して自閉症遺伝子の研究に取り組んでいるので、今後のさらなる発表に期待したいところです。

 

我が家の遺伝状況

 

さて、我が家にはアスペルガー症候群(2013年に診断基準が変わり、自閉症スペクトラムの中に含まれるようになり、アスペルガー症候群という名称はなくなりました)と診断された子供、さやがいるわけですが、我が家の自閉症の遺伝はどうなっているかというと・・・

 

遺伝

 

さやパパのお母さんを経由して、自閉症遺伝の家系図が書けるわけです。
さやパパのお母さんは自分の家系が自閉症を遺伝する家系である自覚は全くありません。

 

さやパパが自分のお姉さんに、さやがアスペルガーだとカミングアウトしたら、「うちの次男も高機能よ」と言われ、はじめて知ることとなるのです。

 

さやパパはふと、自分の従姉妹を子供の時から「ヘンな子」と思っていたことを思い出し、「今思うとあれはアスペだからなんだ、いや、絶対にアスペだよ」という確信に至るわけです。

 

そして、従姉妹の子が5歳まで無発語だったことも思い出し、現在、会話ができても友達と全く関われないことを知り、「高機能だ」と確信するわけです。

 

そしてさらに、遺伝が母方からだとはっきりしてくると、お母さんの2番目のお姉さんも、独身で人前に出ず、一人でいるのが好きな人だったということを思い出し、精神疾患で20年以上入院しているのはアスペルガーの二次障害によるものではないか、と疑うようになったわけです。

 

軽度の自閉症家系は自覚しにくい

 

7番染色体

 

こう見ていくと、カナー型のような重度の自閉症はいないわけですが、アスペルガーや高機能といった軽度の自閉症の遺伝があり、軽度だからこそ「自閉症の家系」であることがなかなか自覚できないのです。

 

しかし、「自閉症の家系」を自覚したところで何ってことはありませんよね。
さやがアスペルガーなのがどうにかなるわけでもないし。

 

さやが将来、結婚や出産をすることを思うと、遺伝のことは暗い現実なのかもしれませんが、そこまで先のことって、考えても仕方ないです。

 

自閉症スペクトラムの遺伝にまつわるお悩み

 

「自閉症 遺伝」で検索すると、結婚や夫婦関係についてのお悩みがいろいろヒットします。

 

        • これから結婚する人が相手の家系に自閉症の人がいることの遺伝的悩み

       

        • 結婚した人の身内に自閉症の人がいるということを後から知って、「聞いてないよ!」という怒り

       

        • 自閉症の子供がいて、その子の孫やひ孫にも代々、遺伝していくのかという果てしない悩み

       

一般的な自閉症の遺伝の悩みは上記3つのようです。

 

では、夫の家系が自閉症の遺伝を持つ家系であることを、結婚後、子供が産まれてはじめて知った私の心境は・・・

 

「仕方ない」の一言につきます。

 

さやパパと結婚しなければ、さやには出会えなかったわけです。

 

さやを育てるのは大変だし、さやの癇癪で度々心が折れる日々だけど、さやと私が親子として出会うのは、遠い昔からあたりまえのように決まっていたことのような気がしてならないのです。

 

とスピリチュアルにまとめておきました。
江原啓之さん、お元気かな。

 

自閉症遺伝子 - 見つからない遺伝子をめぐって
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