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自閉症の人の世界を体験する動画を見て。

      2019/03/06

自閉症の女の子

(この記事は2014年2月9日に書いたものです。)

 

 

Carly’s Café – Experience Autism Through Carly’s Eyes(カーリーズカフェ~カーリーの目を通して自閉症を体験)という動画を見ました。

 

カーリーの動画は他にもいろいろあるのですが、この動画は聴覚過敏など、自閉症者ならではの身体感覚が映像で表現されていて、映画のワンシーンのような出来栄えが素晴らしいと思いました。

 

 

カーリーは会話のできない自閉症の女の子(この動画では当時17歳)ですが、パソコンのタイピングで人とコミュニケーションをとることができます。

 

日本でも、「自閉症の僕が跳びはねる理由」の著作で有名な東田直樹さんという、文字盤や小型ワープロで会話をする重度の自閉症の方がいますが、勝手に体が動いてしまったりするところなど、カーリーとタイプが似ている気がします。

 

この動画は、“Carly’s Voice”というカーリーの著作に基づいて作成されたそうですが、「カフェで飲み物を飲む」という健常の人ならなんでもない行為が、カーリーのような自閉症の人にはどれほど苦痛かということが伝わってきます。

 

SST(ソーシャル・スキル・トレーニング)は発達障害児にとって大切とよく言いますが、カーリーのように過敏が強い人に「カフェへ行けるようになる」というようなトレーニングを課するとしたら、それは間違いかもしれませんね。

 

カーリーはタイピングによって自分の考えを伝えることができますが、伝える手段を持たない自閉症の人は、「どうしてもやりたくないこと」を無理強いされている可能性がある気がします。

 

話し言葉を持たない自閉症の人が、その内面に言葉が育っていることもあるということを理解すると、接し方や支援の仕方が自ずと変わってくるのではないでしょうか。

 

カーリーのタイピングの動画はまたの機会に紹介します。

 

 

関連記事(1):2歳で重度の自閉症と診断された女の子がPCやi padで自分の意思を伝えている動画を見て。

 

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