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自閉症スペクトラム指数(AQ)とは?簡単に自己診断できる?幼児は?

   

ケンブリッヂ 自閉症研究センター

(この記事は2014年2月16日に書いたものです。)

 

PARSよりお手軽なAQ

以前の記事で、広汎性発達障害評定尺度(PARS)による発達障害の評価について書きました。

 

PARSは評価項目が多く、研修を受けた専門家から受けなければいけない印象がありましたが、自己回答方式で簡単に選別できる自閉症スペクトラム指数(AQ)という評価基準もあります。

 

ただ、AQはあくまで「指数」なので、「診断ツール」ではありません。

 

AQは、自閉症の傾向をスクリーニングするツールであり、要するに、自閉症かどうか診断する前に、「おおまかにふるい分けておこう」というツールなので、AQの指数だけでは、自閉症かどうかの診断はできません。

 

AQで「自閉症らしい人」に該当する指数が出たら、自分だけで判断せずに、専門医に診てもらうとよいです。

 

AQを使った評価基準

 

自閉症スペクトラム指数(AQ)は、Simon Baron-Cohenという心理学者が、ケンブリッヂの自閉症研究センターで同僚の学者達と作成したものですが、日本では、千葉大学の若林明雄先生と、国立特殊教育総合研究所の東條吉邦先生がAQの原著者と協力し合って日本版を作成したそうです。

 

AQは自己回答形式なので、成人を対象としています。
33点以上の指数が出たら、自閉症の傾向があるということになります。

 

AQの的中率ですが、33点以上の指数だった人12人を医師が診察したところ、12人中7人が自閉症もしくはアスペルガー症候群の診断基準に該当したそうです。(ただし、生育歴が不明であることと、現在において不適応は起こしていないため、自閉症とは診断されなかった)

 

何故、33点以上が基準となっているのかというと、成人のアスペルガー症候群と高機能自閉症の人の9割近く (87.8%) が33点以上であるのに対し、健常者で33点以上の人は、わずか3%弱しかいなかったからだそうです。

 

アスペルガー症候群を診断するためのスクリーニングとして使用する場合は、26点以下の場合ははっきりと除外することができるそうです。

 

自閉症スペクトラム指数を算出してみた

 

自閉症スペクトラム指数をネット上で簡単に算出してくれるサイト(現在は閉鎖)があったので、家族で取り組んでみました。

 

私も実際、やってみたところ、17点でした。

そして夫がやってみたところ、40点でした。

 

成人ではないけれど、6歳のアスペルガー症候群(現在は自閉症スペクトラム障がいに含まれます)の娘のさやについても、日ごろの娘の様子を思い浮かべてやってみたところ、36点でした。(娘が答えたわけではないのであてにできない数値ですね)

 

それにしても夫の40点という数値、高いですね。

 

ちなみに33点を超えると、「閾値を越えています」と出てきます。夫も出てきました。

 

過去の記事で遺伝のことを書きましたが、夫のお母さんの方には自閉症の遺伝がありそうなので、娘の診断後、夫も「俺もそっち(発達障害)よりだと思う」と自分で言っています。

 

なのでAQの結果はある程度予想はできていました。

 

ただ、夫には困っていることはあまりないとのことなので、専門医を受診するほどでもないようです。

 

夫は困っていないようだけど、私は夫と一緒に生活していて、会話が噛み合わないことだらけだったので、会話をあきらめてしまっているようなところがあるのですが、きちんと会話のできる人が家にもう一人いるといいな、とよく思います。

 

夫は話の全体像をつかむのが苦手なので、本を読んでいても「これ、どういうことなの?」と私によく聞いてくるし、話し言葉を聞くのはもっと苦手なので、私が伝える話でも、話の本筋よりも重要でないような細かいところが気になって仕方がないようで、本筋をつかむのに時間がかかります。

 

たとえば、「幼稚園でお友達の○○ちゃんが他の子とぶつかって怪我をしたとき、さや(娘)が○○ちゃんを職員室に連れて行ってあげたんだって」という話を私がしたときも、「え?さやが怪我したの?」と言ったり、「さやが怪我させたの?」と言ったりするのです。
何度言い直しても「怪我」という言葉が気になって他の言葉がすんなり入っていかないようです。

 

娘が怪我した友達を職員室に連れて行ったという親切を、親として褒めてあげてほしいと思って話したのですが、いろいろ言い換えて説明しているうちにだんだん話すことが面倒になってくるのです。

 

「もうこの話はいいよ」と私が言うと、「頭で整理するから待って!」と言われ、その頭の整理に長々とつきあうことになります。

 

私と夫は喧嘩をするようなことはなく、穏やかに生活していますが、夫と話すのをあきらめてしまっていることは、いけないことなのかな、とふと思ったりします。

 

「あきらめ」というのは「理解」という言葉に置き換えられないでしょうかね。

 

アスペルガーの娘に対しては、できるだけ話を聞いてあげて、わかりやすくいろいろなことを説明してあげようと心がけているのですが、それもまた疲れることではあるので、娘のことにエネルギーを使ってしまって、夫との会話に努力することまではまわっていかない、という状況なのです。

 

ちゃんとした会話はあまり成立しないけど、お笑い芸人を見て一緒に笑ったり、夫の変なモノマネを娘と笑ったり、家族として笑顔の場面もあるので、まあいっかとも思うのですが。

 

ただ、夫について一つだけ心配なこともあります。

 

「はたして職場の人に迷惑はかけてはいないだろうか?」ということなのですが、クビになっていないので、会話の噛み合わない人でもなんとかやっていける職場なのでしょうか。

 

夫はそこそこ勉強はできた人のようで、東京六大学といわれる中の一つに現役で合格したのですが、普段の夫の様子を見ていると、「何で合格したの?」という失礼な疑問が頭に浮かびます。

 

とにかく読解力がないので、問題文の意味がよく理解できたなぁ、と思うのです。

 

夫についての七不思議を書くと長くなるのでこれくらいにしますが、就業をしていて、本人に困っていることがないと、医者に診断してもらわなくても支障がなさそうです、という話でした。

 

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